
義歯は、歯がなくなった時に、歯のかわりに人工の物を口の中に入れるもので、
特に取り外しできる装置を差します。同じ人工の歯でも固定するものはブリッジといいます。
最近は人工の歯根を埋め込むインプラントの良さが注目されて、人気も下火になった感が
ありますが、応用範囲の広さから根強い需要があります。
抜けた歯が1本だけのものから、全部なくなった場合(総義歯)まで、また顎の骨が吸収して薄くなった方でも、ほとんどの症例で使える方法です。
保険以外の義歯としては以下のようなものがあります。
義歯は主に人工歯の部分と、粘膜の上にのせる「床(しょう)」といわれる部分に分かれます。一般的に「床」は プラスティックが多いのですが、金属にしたものを金属床義歯といいます。もちろん金属は外からは見えません。
【金属床にするメリット】
1. 薄く作れるので違和感が少ない
2. 温度の変化が伝わりやすいので食事が楽になる
3. 丈夫で割れにくい
【金属床にするデメリット】
1. 費用が高価になる
2. 顎の骨が痩せた場合、裏打ちをすると多少厚くなることがある
※金属床が効果的なのは、特に上顎の総義歯です。舌触りも良く。好まれています。
天然の歯が残っている時の「部分入れ歯」と言われるものは、必ず何らかの維持装置が付きます。「バネ」と呼ばれる 金属のクラスプを付けるのが一般的です。このクラスプは口元から見えることが多く、義歯装着していることが 分かるため、義歯が嫌われる一つの原因になっています。「バネが見えるくらいなら奥歯がなくても義歯を入れないで 我慢したほうがいい」と思われる方が増えています。
このクラスプを目立たなくしたものがノンメタルクラスプ義歯です。「床」に使うピンク色のプラスティックと同色の弾力性のある
特殊なプラスティックを使用して、義歯を装着していないように見せるのです。審美性が高まるため、
若い方はもちろん、シニア世代からも希望が多くなっています。
歯が抜けたまま放置されますと、噛みにくいだけではなく、前後や上下の歯の移動がおこり、咬み合わせの不調から
全身に影響が出ることがあります。歯の状態を整えておかれることが大切です。
前項のノンクラスプと似ていますが、クラスプを弾力のある白いプラスティックにして義歯が目立たなくなるようにするものです。
義歯の維持をよくするために磁性アタッチメント(磁石)を使用するものです。クラスプ(バネ)をかけたい天然歯が
しっかりしていない時、歯根の上に「キーパー」という磁石につきやすい金属をつけます。
一方、義歯の内側にはレアメタルを使った強力な磁石の本体を埋め込みます。装着するとキーパーと接触し動きの少ない
義歯になります。着脱も楽にできますので、近年多く使われています。
画像提供:成田デンタル
ただ、MRIの撮影をされる場合は義歯をはずしていただく必要があります。最近では、歯が全部なくなった総義歯の方が 1~2本のインプラントをし、その上に磁性アタッチメント義歯をのせて安定をはかるなど、色々な使われ方をしています。
義歯の維持のためにコーヌスクローネという着脱式の冠(歯の表面にかぶせるもの)を使用したものです。
クラスプ(バネ)のかかる歯には金属の土台を作り、義歯の側にきれいな歯の形をした冠をつけ、天然歯の
土台の上にかぶせて装着します。セメント合着しないので、いつでも着脱できます。非常に精密な作業が必要ですが
大変快適な装着感があります。
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